購入商品 コエド紅赤
価格 411円(税込)
目次
雑誌『pen』2016年8月号のクラフトビール特集
特集の中身は、藤原ヒロユキさんという『ビアジャーナリスト』と、友田晶子さんという『トータル飲料コンサルタント』、あと編集部の人たちが100本(!)のクラフトビールを飲んで、うち90本に星をつけるというもの。
ペールエール、ウィートビール、スタウト、ポーター、ピルスナー・・・クラフトビールには、様々な種類があるんですね。
クラフトビールと遭遇
つい先日、ふらっと寄ったお店にこのクラフトビールが置いてあるのを目にしました。
あれ、こんなところにあるんだ?と思って陳列棚を見ていたら、『pen』に載っていたビールがあったのです。
それがこの『コエド 紅赤(べにあか)』でした。隣には『白』や『瑠璃』、『伽羅』といったコエドファミリーが並んでいます。
値札のそばに何か書かれているので見てみると、なんと驚いたことに『賞味期限が近い』ということで、定価の411円から、ほんの少し安くなっているではありませんか!
別にもともと買う気はなかったので、この値段は私を迷宮に呼び込みました。買おうかどうしようか?安くなっているとはいっても数十円、第3のビールが3,4本買える値段であることは変わりません。
頭の中で不等号記号が何度も点滅しました。
コエド1本<第3のビール3本?
コエド1本>第3のビール3本?
冷静に考えると上です。上に決まっています。でも、せっかく安くなっているし・・・こんなチャンス、なかなかないかもしれない。
迷いました。48歳のおとっつぁんの頭から立ち上る湯気と熱気で、お店の冷蔵庫の温度が上がってしまいそうでした。
最後は、追いかけてくる第3のビールの幻影を振り払い、コエドのボトルに手を伸ばしたのです。
というわけでその夜、『コエド 紅赤』がわが家にやってきました。
でもすぐには飲みません。
こんな高いビール、そう簡単には飲めません。しかも、たった333mlしかないのです。これしきの量、あっという間になくなってしまうでしょう。
コエドの赤いボトルを前に、私は決めました。
『これは何かいいことがあった日に飲むことにしよう』
誕生日とか記念日とかではなく、自分自身の中で何か、ああ、今日はよかったなァ、としみじみ思えるような日に飲むことにしたのです。
なんて好待遇。ヤケ酒専門の第3のビールとは扱いが違います。なんてったって3本分ですから。
というワケで、この日は『コエド 紅赤』を愛でるだけになりました。
なんともお綺麗なボトル。
ちなみにボトルの大きさです。
クラフトビールに合う料理は?
来たるべき日に備え、『コエド』に合う料理を探しておくことにしました。せっかくだったらおいしく飲みたいじゃないですか。
ネットでクラフトビールに関するサイトを調べてみると、こんなメニューが載っていました。
- バナナベーコン
- スパイスの効いた肉料理
- シナモンアップルパイ
- 赤ワイン煮込み
- ポークチョップ
- うなぎ蒲焼き
- しっかりとした深みのある味の料理
- 胡麻プリン
- エビのチリソース煮
・・・なんだかわが家とは縁遠い料理ばかり。みんな高級そう・・・
こんなことをツラツラと考えつつ、しかし、コエドを飲むにふさわしい出来事はなかなか起こらず、今日はいい日だったなァとしみじみ思えることもなく、日にちばかりが過ぎていきました。
コエド開栓!
そしてある休みの日、ハッと気づきました。
もうすぐ賞味期限が切れる!
よく考えてみれば、賞味期限が迫っているからこそ安かったのです。買った時点であと2週間くらいしかなかったのです。そのことをうっかりしていました。そして事ここに及んで私は当初の『何かいいことがあった日に飲む』という決めごとを破棄することにしました。
もう飲んじゃおっと。
まあ、人生こんなもんです。とりあえず飲めるからいいよね~と自分を納得させて夕食の食卓に出しました。
いかがでしょうか。色はきれいといえばきれいですが、地味といえば地味です(ちなみにグラスの上方にムスコの眉毛が写っています。
まずは匂いをかいでみます。
…ウーン…あまりよく分からない気が。
『Pen』の記事の中には『トータル飲料コンサルタント』さんのコメントとして『匂いをかぐとイモのキャンディのような香りを探すことができます』と書かれています。ほお~と思ったものの、でもイモのキャンディってどんなだ?
人様のコメントを深追いしてもしょうがないですし、じゃあ飲んでみましょう。買ってからここまで引っ張ったコエドの味やいかに?
ゴクリ。
…。
ゴクリ。
…んー。
…やっちゃった?
というのが第一印象です。
ゴクゴク。
…言われてみれば芋の風味がするといえばします、ほんのりと。でもその色合いからすると味は薄く感じました。
もっと独特な味がするのかと思っていましたがそれほどでもありません。普通のビールとちょっと違うという程度です。どうせならもっと濃くてもいいのに。でないとわざわざクラフトビールを選んだ意味がないと思いました。
西麻布の高級フレンチとなら合うのかもしれませんが、この日はあいにく私が作ったハンバーグ。イモのビールとの相性はどうだったのでしょう。いずれにしても330ml、あっという間になくなってしまいました。
まとめ
残念ながらわたしの中では不等号数式はこのようになりました。
コエドビール<第3のビール3本
一番の敗因は、期待した味ではなかったことです。これぞクラフトビールという味なら第3のビールとも戦えたのでしょうが、普通のビールとそれほど変わらない味では――お小遣いの限られているオトーサンの飲み物として――第3のビール3本セットに勝つのは難しいです。この味では質より量になってしまいますね。残念。
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