目次
気になる電気
朝、家を出る時、部屋の電気(照明器具のことですがここでは電気と呼びます)を消します。つけっぱなしになっていないか確認します。
リビング、台所、寝室、トイレ。小さいマンションですからそんなにたくさんの部屋があるわけではありません。確認するにしたってたかが知れています。
確認し終わって玄関で靴を履き、ドアを開け、カギをかけようとした時、ふと思い出すのです。
「あれ、リビングの電気消したっけ?」
ドアを開けたまま、しばらく考え込みます。それからリビングのほうをふりかえります。見るとほんのりと明るいような気も。
やむなく靴を脱いでリビングに戻ると、部屋の電気は消えています。ちゃんとスイッチは切っています。なんだ、と思って玄関に戻り、ドアの外に出て、カギをかけます。かけてから、また思い出すのです。
「あれ、今、玄関の電気消したっけ?」
さっきリビングを見に戻った時に玄関の電気つけた?…つけないよナ。つけないまま入ったはず…でもやっぱり気になる。再びカギを開け、中を見るとちゃんと灯りは消えています。
気になる元栓
朝、家を出る時、ガスの元栓を閉めます。コーヒーのお湯を沸かした後に元栓を閉め、戸締りをしている時にもう一度確認します。
すべてOKで玄関で靴を履いてドアを開けます。この時に思い出すのです。
「あれ、ガスの元栓閉めたっけ?」
確か閉めてる。さっき戸締りした時に閉まっているの確認したもんナ、だから大丈夫、OK、OK。
…と思うんだけど…
ここでもやっぱり回れ右をし、靴を抜いてドタドタと台所に戻ります。そしてガス台の下を開け、元栓を触るとやっぱりちゃんと閉まっています。
元栓が気になるのは朝だけではありません。夜寝る時、部屋の電気を消し、ガスの元栓をチェックします。すべてを確認してから、布団に入って枕元の電気を消します。疲れている時はすぐにウトウトし始めます。夢さえ見そうになってから、ふと脳裏に思い浮かぶのです。
「あれ、ガスの元栓閉めたっけ?」
半分眠った状態で考えます。あー、確か閉めた。さっき台所の電気を消す時に一緒に確認した。だから閉まってる…はずなんだけど。
それからムクッと起き上がり、上着をはおって部屋を出て台所に向かいます。そしてガスの元栓に手を伸ばすと、やっぱりちゃんと元栓は閉まっています。
気になるカギ
毎朝、家を出る時、ドアのカギをかけます。マンションなのでエレベーターのところまで行き、ボタンを押して待っている時、ふと思い出します。
「あれ?カギかけたっけ?」
かけたよナ?確かさっきカギを持って出たからかけたはず…と考えている間にエレベーターが到着。でも私は開くドアに背を向けて家のほうに駆けだします。そしてドアノブをガチャリ。やっぱりちゃんと締まっています。
いつだって同じ
これまで数えきれないほど、この行為を繰り返してきました。
でも一度として電気がついていたことはありません。一度として元栓が開いていたことはありません。そして一度としてカギがかかっていなかったことはありませんでした。
電気はいつだって消えていましたし、元栓はいつだって閉まっていましたし、カギはいつでもかかっていたのです。いつだって忘れたことはないのです。にもかかわらず、一度気になってしまうと止められないのです。実際にそれを確認するまでは安心できないのです。
これを私は長い間、ただの「気にしい」(気にする人のタイプのこと)だからかと思っていました。他人よりちょっと心配性だからだろうと考えていたのです。でも先日、潔癖症の記事を書いた時にいろいろ調べていたら、こんなことが書かれているサイトを見つけたのです。それは厚生労働省の作っている『みんなのメンタルヘルス』というサイトでした。以下、引用します。
強迫性障害とは?
症状について
強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障が出る病気です
戸締まりや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字にこだわるあまり生活が不便になったりしている場合は「強迫性障害」かもしれません。強迫性障害は不安障害の一種です。たとえば「手が細菌で汚染された」という強い不安にかきたてられて何時間も手を洗い続けたり、肌荒れするほどアルコール消毒をくりかえすなど、明らかに「やりすぎ」な行為をともないます。世界保健機関(World Health Organization:WHO)の報告では、生活上の機能障害をひきおこす10大疾患のひとつにあげられています。
――驚きました。特にこのくだり。
「戸締まりや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり」
これはまさしく私のことではありませんか。
…ということは自分は病気なの?
確かに潔癖症でもあるし…
自分でもどうしてこんなに気になるんだろうと思う時もありました。でも病気とは思いませんでした。
代表的な強迫観念と強迫行為
確認行為
戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する(何度も確認する、じっと見張る、指差し確認する、手でさわって確認するなど)。
ハハ、これ私です。何度も確認するし、指さし確認するし、手で触って確認してる。
日常生活への支障がでていませんか
手洗いや戸締まり確認に時間をとられる、火の元を確認しに何度も家に戻る結果常に約束に遅れるといった弊害や、日々の強い不安や強迫行為にかけるエネルギーで心身が疲労して健全な日常生活が送りにくくなってきます。
確かに時間をとられる。でも約束に遅れるほどじゃないです。心身が疲労して、というほどでもありません。
予防法は?
強迫性障害の治療法
再発予防効果が高い「曝露反応妨害法」が代表的な治療法です。
患者さんが強迫観念による不安に立ち向かい、やらずにはいられなかった強迫行為をしないで我慢するという行動療法です。
たとえば、汚いと思うものをさわって手を洗わないで我慢する、留守宅が心配でも鍵をかけて外出し、施錠を確認するために戻らないで我慢する、などです。こうした課題を続けていくと、強い不安が弱くなっていき、やがて強迫行為をしなくても大丈夫になっていきます。
「曝露反応妨害法」…すごい名前です。
そうか、がまんするのか。
手を洗わない、確認に戻らない。
できるかな?
でもこれを続けていると大丈夫になるって書いてあります。病気であるのならできれば治したい。好きで潔癖症をやっているわけではないですし、それが治るものなら治したいです。明日から早速試してみることにします。
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