ぼくは某小売店で販売の仕事に携わっています。
ここ最近、思うように商品が売れなくて悩んでいたのですが、今日、ある販売員の人の話を聞くことができました。
その人は売上成績でいつも上位に名を連ねるような人です。
正直、販売というのはセンスが占める部分も多く、話してくれたことがすべて真似できるものではないのですが、今日は基本中の基本ともいえるような『アプローチのタイミング』についてご紹介したいと思います。
目次
販売員が『アプローチをかけるべき5つのタイミング』
お客様に声をかけるのはどのタイミングでもいい、というわけではありません。
お店に入ってきて商品を見始めた時にすぐ声をかけては引かれてしまいますし、かといってあまり遅すぎてもチャンスを逸します。いいものなかったからそろそろ出るか、という気持ちのときに声をかけても手遅れです。
ここぞ、というタイミングで声をかける必要があるのです。
まず、お客様がお店に入られて、30秒から1分くらいは強いアプローチは控えます。ここであまり強いアプローチをかけると、お客様によってはそれ以上見る気をなくす方もいます。
でもしばらくすると、お客様がある一定の行動パターンをとるようになります。
1.お客様が1つの商品を長い間じっと見つめている時
これは大きなポイントです。
自分自身に置きかえてみるとよく分かるでしょう。
個人的なことながら、わたしも先日、横浜の『スーツカンパニー』でジャケットを買いました。
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最初はなかなか気に入ったものがなかったのですが、ふとボディに着せられているジャケットを目にしたとき、ぼくはしばらくそれをじーっと見ていました。
そのときは勝手にそのジャケットを手に取ってしまったのですが、そうでなくても、あのとき店員さんに声をかけられていたらすぐに反応していたでしょう。
人は、気に入ったものはつい、じっと見てしまうものなのです。
2.お客様が商品に手を伸ばしたとき。
これも1と同様です。
実際に触れようとしている分、1よりも気持ちが前に進んでいるともいえます。
当たり前ですが、人は興味がないものを触ろうとは思いません。手に取ろうとは思いません。
その商品のどこかが、何かが気になったから手を伸ばすのです。
ちなみにこの場合は、お客様がどのような触り方をしているかも重要です。
洋服なら肌触りをみているのか、大きさをみているのか、襟ぐりをみているのか、顔映りをみているのか。
それ以外の商品でも大きさ、重さ、材質、機能、等々…お客様が何を知りたくて手に取ったのかを素早く把握する必要があります。
3.見ていた商品から顔をあげて宙を見つめた時。
これはどういう意味でしょう?
自分に似合うかどうか、どんな着方、どんな使い方をするか、買おうか買うまいか、お客様が頭の中でイメージした瞬間です。
どうしよう?と次の段階に進もうとしている時なのです。
私の話が続いて恐縮ですが、『スーツカンパニー』でジャケットを買うかどうするか激しく迷っていた時、わたしは顔をずっと天井に向けていました。そして頭の中で支払いのことを考えていたのです。
4.お客様があたりを見回した時。
自分一人で商品を見ていたら、何か疑問が湧いた。販売員に聞きたいことができた。
こういう時、お客様は間違いなくあたりを見回します。どこかに店員がいないかしら。
お客様のことを注意深く見ていたら、この時、必ず目が合います。すぐに声をかけましょう。
5.店内を一巡して、最初に見ていた商品に戻ってきた時
最初に目にした商品を気に入る、というのはよくあることです。
ただ、人間の心理として、とりあえず他の商品も見てみたい。これより他にいいものがないか見ておきたい、という気持ちが働きます。
これは本当にそう思っているというよりはむしろ、他にいいものがないことを確認しておきたい、という意味合いのほうが強いです。
気持ちはすでに最初に見た商品に行っているのですが、念のため、他に気に入る商品がないということを確認してから決めたい、ということなのです。
だからお客様が最初に見ていた商品に戻ってきた時は、もうためらう必要はありません。すぐに声をかけるようにしましょう。
まとめ
以上、5つのポイントを書きましたが、これは別にこの人特有のものではなく、ごく基本的な内容です。どこのお店でも、どこの会社でも、同じように教えられているはずです。
ただ、販売に長く携わっていると、ついこういった基本をおろそかにしてしまいがちなので、今回は、自分自身への教訓というつもりで書きました。
もし今、販売職についている人で、接客のアプローチで悩んでいる人がいたら、ーー今さらな内容ではありますが――あらためて振り返りに使ってください。いっしょに頑張りましょう!
ちなみにこちらは悩んでいた時に読んでいた本です。
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