40代後半の中年になってから異動・転職したときに起こりうる3つの悩みとは?

 

先日、自分の意思で職場を変わってよかった、異動してよかったということを書きました。

 

ただ、すべてがバラ色というわけではなくてやはり負の側面もあります。

 

私の場合は、47才という、年齢が高くなってからの異動でしたので、それに関する問題も出てくるわけで、今日はそのことをお伝えしたいと思います。

 

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目次

1.上司が年下になる

 

これはよくあることですね。異動先の部署にもよるのでしょうが、最近は若い人が責任者になっているところが増えています。

 

若い上司

私の場合もそうでした。去年の春、私が異動した部署の上司は驚くべきことにまだ20代だったのです。

 

ちなみにそのとき私は47歳でした。一回り、いや二回り年の離れた若い人の指示を仰ぐ立場になったのです。

 

でも私は着任したその日から、割り切ってその人に従いました。

 

それはひとつには私がもともと従順なタイプの人間だったからということもあります。が、たとえそうでなくても、微妙に年上感をにじませた、中途半端な態度で接するのは上司にとってもおもしろくないだろうと考えたからです。

 

それに何より初めての仕事なので、とにかく教えてもらうしかなかった。

 

ですから私は20才くらい年下の上司に対しても、「ハイ!」「分かりました!」「ありがとうございます!」と、それこそ新入社員が上司に接するような態度で臨んだのです。

 

上司のほうも、年上の部下を持つことは初めてとあって、最初の頃は節度ある態度で接してくれました。私を呼ぶときもちゃんと「さん」づけで呼んでくれていました。

 

暗転

 

が、人は次第にその状況に「慣れる」ものです。たとえ年上であっても、犬のように従順な部下のことを、それが「当たり前」だと感じるようになります。そうすると次第に遠慮がなくなり、従順だということに乗じての態度、物言いが現れてきます。

 

異動して半年くらいたったころからでしょうか、次第に私への接し方が変わってきました。小さなことでもミスをしたら厳しく叱責されるようになりました。

 

いや、そりゃ仕事ですからミスをしたら怒られるのは当たり前です。それは仕方ありません。多少、言葉が荒くなるのもしょうがないでしょう。

 

一度割り切っているのですから、私もそれまでと同じ気持ちで受け入れました。「申し訳ありません」「今後は気をつけます」と言って頭を下げていました。

 

が、ある日、どうしても気持ち的に割り切れないことが起こりました。

 

仕事をしていた私はその上司に指先だけで呼ばれ、行った先で激しい叱責を受けたのです。

 

それはたしかに私のミスに関することだったのですが、そのこと自体よりも、その間の私の態度が気に入らないようでした。

 

まわりにも人がいる状況の中、その上司は大きな声で私の非をあげつらい、私は何度も「オマエ」呼ばわりされました。

 

「オマエが…!!!」

「オマエのこと…!!!」

「オマエだろうが…!!!」

 

そして極めつきがこれでした。

 

「オレがオマエのミスのケツ拭いてんのにオマエは他のことやってんの?」

 

心の中

これを聞いた時、私はクラッとしました。意識が身体の外に出ていってしまいそうな気がしました。

 

オマエ…

オマエ…

オマエ…

 

…オマエのケツ、

 

拭いてんのに…?

 

 

…そこまで言うか?

 

 

そう思わざるを得ませんでした。

 

こんなことを書くと、

 

何言ってんのアンタ?だってその人上司なんでしょ?アンタのミスの尻ぬぐいしてくれてんでしょ?じゃあ、オマエ呼ばわりされても仕方ないじゃん。当たり前じゃん。アンタのほうがおかしいよ。

 

と笑われるかもしれません。いい年して何甘えたこと言ってんの?と。

 

そりゃあね、そりゃ私だって分かりますよ、上司と部下なんですから。何と呼ばれようがしょうがない。

 

それくらいは分かります。

 

――頭の中では。

 

 

でも心ではムリでした。

 

やっぱり受け入れられませんでした。

 

耐え難かった。

 

どうしてこんな年の離れた人間から「オマエ」呼ばわりされなくてはならないのか。

 

どうしてそんな言われ方をされなくてはならないのか。

 

そこまで耐えなければならないのか。そこまで耐える必要があるのか。この年になってまでそんなことをガマンする必要があるのか。

 

―――無理だと思いました。

 

やってらんねー。

 

そう思いました。

 

バカらしくてやってらんねーわ、ホントに。

 

そう思いました。

 

それがそのときの私の心の声でした。

 

もうそんなことに、時間を割かれ、心を砕かれる日々を過ごしたくない。

 

この年になってまでそんなことをやっていたくない。

 

だってもうオレ、48なんだよ?人生の残りの年月のほうが短くなってきているのに、もういいだろ?そんなことは。

 

今まで――営業をしていた時ですが――さんざん上司から責められてきました。

 

30代から40代前半までそんな過ごし方をしてきました。その間にどれだけ自分をすり減らしたことか。今にして思うと後悔があります。

 

だから、

 

だからもういいでしょ?

 

もういいよ。もういい。

 

ホントに

 

バカらしくてやってらんねー。

 

それが私の心の中の答えだったのです。

 

そしてこれは私と上司の間に決定的なズレが生じた日でもありました。

 

この日から私は大きな精神的ストレスを抱えるようになったのです。

 

2.人間関係

これもまた当然のことですが、どんな会社、どんな部署、どんなグループにも人間関係があります。

 

異動先の職場もしかり。

 

着任したばかりの時は分からないのですが、時間がたつとともにいろいろなことが見えてきます。中には見たくないものもあります。というか見たくないもののほうが多いですよね、人間関係ってやつは。

 

そして新参者の私は多方面に気を遣うことになります。あっちに気を遣い、こっちに気を遣い。

 

心身共にタフな人間ならそんなことをせずとも生きていけるのでしょうが、私はそうはいきません。何しろ、

 

愛想笑い

追従

イエスマン

日和見

事なかれ

 

という生き方がしみついていますから。だから八方美人になるほかありません。でもそんなことをしても楽しくないのは本人が一番よく知っています。

 

こんなことならまだ前の部署のほうがマシだった、と思うこともないではありません。それくらい人間関係は働きやすさに影響します。

 

職場の居心地がいいと、仕事の内容は好きじゃなくてもそこを飛び出すことは難しいというのはそのためです。人は本能的に居心地の良さを求めるからです。

 

3.体力的についていけなくなる

 

これは身もふたもありませんね。

 

でも実際そうなのです。

 

20代や30代ならそんなことはないでしょう。まだまだ体力もあり、環境がどう変わろうと平気です。

 

が、40代後半となるとそうはいきません。

 

自分では平気だと思っていたことが意外にできないということに気づきます。やった後に、どっと疲れが出てきてしまう。体力がついていかなくなっているのです。

 

私も新しい部署にきて、もともとやせ型だったのが、さらに一層やせてしまいました。

 

今では久しぶりにあった人から、

 

病気か?

 

という目で見られます。

 

やはり新しい環境ということで、心はもちろんですが身体にも負担がかかっているのでしょう。

 

これは体力的なことだけではありません。

 

50才の声が聞こえてくるようになると目が見えなくなります。

 

簡単に言うと「老眼」です。

 

近いところが見えない。

 

これはショックでした。

 

顔を遠ざけないと字が読めないと分かったときの落胆は大きいです。

 

いつのまにかそんなに年をとってしまったことにあらためて気づき愕然とします。

 

この目が見えない、見えにくいというのも新しい仕事をする際には決して小さくない足かせになります。

 

仕事を覚えるには様々な書類を読むことも必要であるのにこれがスムーズにできない。些細なことのようですが意外なブレーキになります。資料をもとに話をしようとしてもその流れを止めてしまうからです。

 

それを避けるためにはあとはメガネを買うしかありません。

 

どちらをとるか?

 

やりたいことがあるなら異動してみては?と書いた前回の記事と違い、今回はそれを引き止めるような内容になってしまったかもしれません。

 

が、ここに書いたのは年をとってから職場が変わることによって実際に起こりうることです。そしてそれは確実に自分に影を落とします。

 

やりたい仕事に就くことと、それによって生まれる新たな悩み。

 

それが事前に分かればいいのですが、こればかりは行ってみないと分かりません。

 

希望の仕事に就くことは、喜びもあるけどそれ相応のリスクもある、ということをお伝えしたく今回の記事を書きました。これをお読みのあなたも働きやすい職場につけるといいですね!

 

 

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